Q1.5.1 公式ポスターの絵(DVDのジャケットにも印刷されているもの)は真琴の顔が少々違うようだが、誰が描いたのか。
A 本編の真琴の顔は、事実上の総作画監督である青山が、貞本のキャラクター原案と細田の絵コンテ中の絵を折衷して描いた設定資料[談話ノート 00:19:54]を基準として、原画担当者が描き作画監督が修正したものである。一方、ポスターの方は実際に誰が描いたかはっきりしないが、第一弾(真琴がジャンプしているもの)、第二弾(踏切のもの)とも、貞本が描き細田が手直しするかたちでできたサンプルラフが元にされたとされている[ハンドブック p.60][予告編 (「貞本義行オリジナルイラスト」)]。さらに、第二弾については、レイアウトと背景を山本が担当し、人物を貞本が描いたという情報もある[談話ノート 00:49:32]。
Q1.5.5 楽曲の本編・[サントラ]等での使用・収録状況は。
A 以下にまとめた。
曲名 | 本編 |
||||
---|---|---|---|---|---|
夏空 ~オープニング・テーマ~ |
- |
[S1]~[S5] DISC1・3 M |
1 |
- |
- |
夏空 *5 ~エンディング・テーマ~ |
- |
[S111]~[S112] |
12 |
- |
- |
夏空 *9 (ロング・バージョン) |
△ |
- |
14 |
- |
- |
スケッチ | - |
[S6]~[S8] |
2 |
- |
- |
スケッチ (ロング・バージョン) |
- |
[S26]~[S37] |
6 |
- |
- |
ゴールドベルグ変奏曲 アリア |
- |
[S10]~[S12] [S82]~[S84] *1 DISC1 特典M DISC1 チャプターM |
3 |
- |
- |
ゴールドベルグ変奏曲 第一変奏曲 |
- |
[S12] [S70]~[S73] DISC1 セットアップM |
8 |
- |
- |
ゴールドベルグ変奏曲 第四変奏曲 |
- |
[S74]~[S76] |
- |
- |
- |
ゴールドベルグ変奏曲 第十二変奏曲 |
- |
[S77]~[S82] |
- |
- |
- |
からくり時計 *4 | - |
[S16] [S17] |
4 |
- |
- |
タイムリープ | - |
[S16] [S90](2回) |
4 |
- |
- |
タイムリープ (ロング・バージョン) |
- |
- |
13 |
- |
- |
少女の不安 | - |
[S20]~[S21] [S84]~[S88] |
5 |
- |
- |
Daylife | - |
[S53] [S57]~[S58] |
7 |
- |
- |
未来の記憶 | - |
[S66]~[S68] [S105]~[S106] |
9 |
- |
- |
静寂 | - |
[S91]~[S95] |
10 |
- |
- |
変わらないもの *2 *6 | - |
[S101]~[S103] |
- |
- |
- |
変わらないもの *2 | - |
- |
- |
2 |
9 |
変わらないもの (ストリングス・バージョン) |
- |
[S108]~[S110] |
11 |
- |
- |
ガーネット *2 *7 | - |
[エンドロール] |
- |
- |
初回限定版 DVD |
ガーネット *2 | - |
- |
- |
1 |
- |
ガーネット *2 (弾き語り) |
- |
特典映像 |
- |
3 |
3 |
ガーネット *2 *8 (予告編ショート・バージョン) |
△ |
- |
15 |
- |
- |
時は誰も待たない | - |
[S33-2] [S33-6] |
- |
- |
- |
Time waits for no one | - |
[S33-3~4] [S33-7~8] [S33-9~10] |
- |
- |
- |
TV番組BGM *3 | - |
[S20-2] |
- |
- |
- |
TV番組BGM *3 | - |
[S23] |
- |
- |
- |
BGM *3 | - |
[S56-1B] |
- |
- |
- |
Mはメニュー。-は使用・収録なし。番号はトラック番号。△は「一部使用」の意。
*1の曲は、[S84]では途中ミスタッチで終了している別バージョンが使われている[ハンドブック p.62]。入ってきたのが友梨だったズッコケ感を出すためか。なお、[S12]に比べて音量も大きい。
*2の曲は歌入り(他の曲はすべてインスト)。
*3の曲は正式な曲名不明。
*4の曲は、[DVD限定版 DISC3]ではその後の『タイムリープ』と区別して表示されていない。[サントラ]でも『からくり時計~タイムリープ』という曲名表示で、一体の曲として収録されている。しかし本編の描写からすると、からくり時計から聞こえてくるメロディとタイムリープのBGMは別物と考えられるので、上表では区別した。なお、本編で、からくり時計から聞こえてくるメロディにはエフェクトが掛かっており、特に主旋律(鐘の音)が聞き取りにくくなっている。
*5の曲は、オープニング・テーマと比べると、長さがやや短いのと、中盤に女声の笑い声が入っているのが主な違いである。
*6の曲は、歌の1番+コーダ導入部までの短縮バージョン。
*7の曲は、歌の2番の前半が省略された短縮バージョン。
*8の曲は、苦心惨憺の挙げ句、予告編で使用する上での楽曲制作の締切日明け方にようやく完成したこの曲のおそらく最初のバージョンで([談話ノート 00:43:35]。なお、[ハンドブック p.48])、歌は1番のみ。ストリングスのないピアノ弾き語りである点は弾き語りバージョンと共通するが、録音は別のようで、細かく聞くと歌もピアノも違っている。
*9の曲は、他の2つのバージョンと異なり出だしのピアノが少しぎこちなく聞こえる。この点から、上表では予告編使用曲はこの曲とした。
Q1.5.6 「『時をかける少女』製作委員会」とは何か。
A はっきりとした情報はないが、おそらくこの映画の製作費用を負担し、利益を分け合う企業(以下の出資者(組合員))からなる民法上の組合を指す名称と思われる[エンドロール]。このような映画制作方式については、[BP委員会]参照。
Q1.5.7 本作のキャッチコピーは。
いずれも劇場版の宣伝に使われたもの。
Q1.5.8 声優陣の年齢は?
A 真琴役の仲 里依紗は本編公開時16歳。千昭役の石田 卓也は同19歳。功介役の板倉 光隆は同29歳。和子役の原 沙知絵は同28歳。意外にも功介役の方が和子役より年上なのである。
以上の声の出演陣はすべて俳優・女優で、全体を見渡しても主要な役、特に高校生役に声優専門の人間は少ない。この点について細田は、キャラクターと同年代の人を使いたかったが、その年頃だと専門の声優にはまだ上手い人がいないから[ノートブック p.86]等と説明している。ただ、このほかに、本作を一般人にも抵抗なく見られるような「映画」として制作するという意識も影響を与えたのではなかろうか。