WOWOWにて8月に放送されて録画しといた分を今頃になって鑑賞。ああ、この頃のWOWOWは良かった……
- ボソボソしゃべっててセリフがよく聞き取れない。
- 話の前半、説明ゼリフが多すぎる。
- すでに観客がわかっていることをわざわざなぞるような無意味なシーンがあった。
- ニセ医者であることを観客に疑問に思わせつつも最後まで隠しておくつもりなのか、それとも早めに明かして伊野がどう事態を切り抜けるのかという話にするつもりなのかの方針がふらついている。もし最後まで隠すつもりなら気胸のシークエンスなどはいかにも中途半端。医者にも難しい手技だというなら伊野がニセ医者であると観客に疑わせるエピソードとして成立しない。
- ただ、この話は実話をベースにしているわけだから、観客の中にはニセ医者の話だと分かって見ている人がいる可能性が高いと考えるべきで、最初からそのことを明かすやり方の方が良い。でも実際の作品ではそれが判明するのが遅かった。仮にこの方針だったとしても気胸のシークエンスはおかしくて、相馬がそばにいたんだから彼にやらせればいいはず。
- 結末も結局何が言いたいのかわからない。伊野を告発したいのか、賞賛したいのか。こうなる原因はいろいろあるが、直接には、語り手である相馬の態度が結末においてあいまいなのが最大の原因。ただ根本的には、作者の側で結論を用意できず、曖昧な雰囲気で判断を観客に押し付けて逃げた感じ。
- そもそもこの話はニセ医者の話なのか、それともガン告知の話なのか、焦点が混乱しているように思われる。
50点/100点満点