F-02G

 それで機種変更したのが富士通のARROWS NX F-02G。ちなみに筆者が富士通製品を購入するのはFM-TOWNS以来久々である。
 ARROWSは一時期ネットで大変な悪評を買っていたことがあり、そのためもあってか、機能面では全部入りスマホ的な位置づけであるにも関わらず大変安価に手に入る。筆者の場合、FOMAからLTEへの移行であることも手伝って実質価格はマイナスであった。ちなみに悪評の理由は、本体が過熱するとか充電がすぐなくなるとか動作が不安定とかといったことだったようだ。F-02Gでは今のところそういう問題に遭遇してはいない。まあ敢えて言えば若干熱くなることはあるようだが。
 Androidは今やGoogleから5.1がリリースされているところで、今更4.4の端末というのもつまらないとは思ったが、5.x(Lollipop)対応の端末というと今のところ高値止まりしている上にTVの見られないNexus以外にほとんど選択肢がなく、そうかといって国産スマホのLollipopモデルが出てさらにそれが価格がこなれるまで待つとなると、かなり時間がかかりそうだったので諦めた。SH-12Cのフリーズ地獄がなければ待つこともできただろうが……。まあ、LollipopはVMも変わっていることだし、4.4の方が安定していると思うことにしよう。ちなみに機種によっては4.4でも新VM(ART)が選択できるものがあるようだが、この機種では選択できないようだ。
 さすがに今どきのスマホだけあってRAMは3GBもある。その甲斐あってSH-12Cの頃からは信じられないほど快速に動いている。CPUや回線自体も速いのだが、SH-12Cを使っているときそのあたりにあまり不満を感じたことはなく、やはりメモリの方が効いていると思う。
 今どきのAndroid端末はボタンがソフトウェアキーのものがほとんどであり、F-02Gも同様である。この点は物理キーのSH-12Cのほうが良かった。押しやすさの問題もあるが、ソフトウェアキーだとどうしてもそれらを隠してその部分に何かを表示したいという誘惑に負けるアホエンジニアが出るのである。筆者の知る限りではTwitterアプリがそれをやっている。また、Android 4.4端末のGoogle標準のUIではメニューボタンが廃止され、代わりにタスクマネージャーを表示するボタンが配置されているが、F-02Gでは従来通りメニューボタンが配置されている。これはやはりメニューボタンがあったほうがいい。
 メニューボタンを廃止してアクションバーにメニューアイコンを配置するというGoogleの設計変更の意図は、どの画面でメニューが使えるのか分かりやすくするためということらしいが、すべてのアプリがアクションバーを持っているわけではないので結局不徹底になってしまう。また、ナビゲーションドロワーをメニュー替わりにするアプリも多いが、これは大変問題を含んだUIで、その存在に気づかない人が多いのである。これをメニューボタンで呼び出せるようになっていた方がまだしもわかりやすい。