iOS版『逆転裁判123HD 成歩堂龍一編』にてプレイ。
- CAPCOMから出た人気アドベンチャーゲームシリーズ第一作。『逆転裁判』部分の初出は2001年のGBA版。追加シナリオ『蘇る逆転』が2005年。
本作は5話構成で、それぞれの話で、主人公の新人弁護士成歩堂龍一は、いわれなき罪で起訴されてしまった依頼人の無罪を勝ち取るべく奮闘する。
ゲームシステムの基本は、今となっては懐かしい感じのするオーソドックスなコマンド選択型アドベンチャーゲーム型。主人公の行動は、証拠を収集するのが主な目的の探偵パートと、その証拠を検察側証人に突き付けて証言の矛盾を指摘するのが主な目的の法廷パートに分かれ、これが原則として各話3回程度繰り返される。最後の法廷で無罪を勝ち取れればクリア。 - 『うみねこのなく頃に』に影響を与えた作品であることは明らかなので、そのうちやってみないとと思ってはいたがなかなか機会がなかった。先日たまたま手ごろな価格でiOS版が購入できるのに気づいてやっとプレイしてみた。ギャルゲーを除けば、現在までシリーズが存続している著名な国産アドベンチャーゲームとしては本シリーズがおそらく唯一だろう。話の中身は喜劇的な倒叙ものミステリーなのだが、キャラクターが魅力的だし、結末が気持ちのいい終わり方をするので、シリーズが現在まで存続したのも理由のないことではないように感じた。この話の結末のつけ方は、「主人公が社会に包摂されて終わる」というノースロップ・フライの喜劇の定義を彷彿とさせる。またキャラクターが魅力的というのは、主人公をはじめとする人間たちが信念をもって行動していることの結果である。