NHK BSPにて鑑賞。
- クリントイーストウッド主演作(だが監督作ではない)。
- 内容を一言で言えば大統領を警護するシークレットサービス版『ダーティー・ハリー』。良くも悪くもそれに尽きる。構成はウェルメイドとも言えるが新味や深みには欠ける。『ダーティー・ハリー』(1971)は当時革新的作品だったわけだが、本作は1993年の作品としてはおおむねB級作と言っていいと思う。
- 大統領が暗殺されそうになるのだが、観客としては、どうも今一つ緊張感が感じられなかった。それにそもそもこの大統領陣営の人間は、選挙とカネのことばかり気にしてシークレットサービスからの警告にも反抗的なので、そういう人間を警護する行為自体もあまり立派に見えない。
- 敢えて褒めるところを探すなら、悪役にも少しいいところがあるように作ってある性格造形だろうか。この悪役は主人公に優しいのである。ただ、そうであるにもかかわらず主人公が悪役にまったく妥協しないので、却ってなにやらその分主人公の印象が悪くなっている感があり、痛し痒しではある。
ベストシーン
- 「振り返ったら俺に気がある」のシーン。何やらこの前見た『未成年』に似ているが、こっちの方が多少なりとも合理的である。
58点/100点満点