映画じゃないのだけど、WOWOWにて再放送で鑑賞。
- WOWOWのシネフィル向け映画放送枠「W座からの招待状」の2人のコメンテーター、小山薫堂と安西水丸が、国際映画祭開催中のカンヌに映画の買い付けに行くという特別枠。昨年放送されたものだが、安西水丸氏がこの3月に71歳で逝去されたことから追悼番組として急遽再放送された。
- 安西氏は率直な物言いをする人で、比較的無難な線を狙った発言の多い小山氏との組み合わせはバランスのとれた名コンビではなかったか。番組を見る限り特に健康に問題がありそうにも見えなかったが、これほど急に亡くなったことを残念に思う。
- 番組の中身についていうと、カンヌの映画祭の一部として開催されている見本市に映画を買い付けに行くというコンセプト自体はなかなか興味深かったが、実際の買い付けのプロセスの本質が見えたようにはあまり思えなかった。なにしろカネの話がほぼまったく出てこない。買い付けとなればまず一番大事なのはそこだろう。番組では既に候補作品が2本に絞られていて、2人が担当者からの売り込みも受けつつ、その2本を鑑賞してどちらを選ぶか決めるという構成であったが、実際にはその2本が決まるまでが肝心なところなんだろうと思う。まあそれに、2本の映画そのものが放送されないものだから、2人が選んだ理由がよくわからないのもちょっといかがなものか。
- ただカンヌやその周辺の町並みは実に絵になる景色であった。