『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

 3D吹き替え版にて鑑賞。

  • 中盤まではなかなか出来が良く、この調子だとトム・クルーズ近年の代表作となるのではないかと思われたが、残念ながら終盤がどうにも興醒めであった。中盤までの話の約束(世界観)は、失敗を経験することでしか前に進めないということであったはずだが、終盤に入ってそれが黙って無視されてしまった。観客としてはそういう状況においていかに行動すべきかについての作者の信念が開陳されることを期待していたのに、結局その答えは明らかにされないままで、これでは約束が違う。またやや細かく言えば、他人にタイムループのことをどんなに説明しても理解してもらえないというカセがあったはずなのに、終盤それも黙って無視されていた。
  • しかし世界観というもののドラマにおける位置づけを理解するにはいい教材かも知れぬ。

68点/100点満点