WOWOWにて鑑賞。
- スティーヴン・キングの処女作が原作。『シンデレラ』と『白雪姫』(Snow White)が下敷きになっている節があり、別作品を下敷きにして物語を作るキングのスタイルはこの頃からなんだなあと思わせられる。また、「俺はキリスト教が嫌いだ(又は大好きだ)」シリーズ第一弾でもある。人間とは変わらないものである。
- 本映画化作品についていえば、シナリオ的に大失敗作と言っていいと思う。おそらく原作より脚色の問題である。
- 例えば、このシナリオだとキャリーは昔から同級生と母親にいじめられ続けていたように見えるし、超能力も昔から持っていたように見えるが、これだとおそらく本来の作者の意図であろう「いじめのために超能力が開発されていった」ことがうまく表現されない。そしてそれがうまく表現されないと、肝心要の「陰湿ないじめが悲劇を生んだ」という因果関係がうまく観客に理解されない。
- もっとも、見ようによってはむしろ「姦淫の罪に近づいたことが悲劇を生んだ」と解釈できなくもない構成になっている。作者がキリスト教が大嫌いなのか大好きなのかよくわからないこのような構成は『ミスト』とも似ている。
20点/100点満点