NHK BSPにて鑑賞。
- 1930年代の実在の銀行強盗を題材にした実録もの。「この物語は実話である」とのテロップを入れなかったことだけは褒めてもいい。
- しかしそれ以外このシナリオはあまり褒められない。例によって、説明が後手後手に回り観客を突き放す語り口。こういう説明方法が許されるのは、既に語り手がその時点で知っていた情報であるところの物語の前提すなわち設定を説明する場合だけ。話が動き始めたら観客には語り手・主人公と同等の情報を与えておいて、彼と同じ立場だったらどう行動するかと考えられるようにしておかなければならない。この作品ではそれができていない。だから主人公(ってパーヴィスとデリンジャーのどっちなんだろう……そこもどっちつかず)が立派に見えないし、観客が話に乗れない。感傷的なはずのシーンで感傷に浸れない。スリリングなはずのシーンでハラハラできない。
- 役者や演出は悪くない。
45点/100点満点