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真犯人フラグ

 時かけ関係のページへのアクセスもほぼなくなり、昨今の当サイトのアクセス数はゼロに等しいのだが、1月末に瞬間的にアクセスが増えたときがあった。アクセスが増えたページは類別トリック集成の中の暗号記法のページ。Googleからの送客で、検索語は「江戸川乱歩 暗号」。どうやら、「真犯人フラグ」という推理ドラマで、「数字代用法」が使われたらしい。
 類別トリック集成を元ネタにしていると見られる推理もの作品は多い。正統派の推理小説だと読者もスレており、すぐネタが割れるから使いづらいだろうが、素人が多いドラマやゲームであれば結構そのまんまのトリックが使われていたりする。

靴の悪臭対策 – 最終兵器

 そろそろ暖かくなり靴の悪臭も気になりだす頃である。
 靴の日常的な悪臭対策としては、まず第一は毎日風呂に入ること、それができなくてもシャワーで足だけでも洗うことである。これだけで全然違う。
 第二はたまにアルコールをたまに靴の中に吹き付けること。市販のアルコールを霧吹きに入れるか、元から霧吹きタイプのものを使う。前者の方が割安である。

 それでもどうにもならなくなり、もう捨てるしかないというときに試す価値がある方法がある。それは、泡タイプの酸素系漂白剤を靴の中に吹き付ける方法である。しばらく放置して泡が消えたらアルコールタオル等でよくふき取り乾かす。筆者の試したかぎり、これにはほぼ100%の効果があった。
 注意点としては、靴の中にだけ吹き付け、外にはつかないようにすること。ネットで靴に酸素系漂白剤を使うというと大抵白いスニーカーに使う話ばかりだが、これは脱色が怖いからである。これを泡タイプを使って内側にだけ付けることで回避しているわけである。内側は脱色するかも知れないが、ただ、試した限りでは革靴でもなんともなかった。
 また、靴を丸洗いできないのでふき取るだけだから、内側に薄っすら漂白剤が残ることは避けられないだろう。革靴のようなものよりスニーカーのような布張りの場合に特にふき取りにくい。筆者はなんともなかったが、ここはそれぞれで判断してほしい。少なくとも素足で履くのは避けたほうがいいだろう。

2022

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 去年もこちらのサイトの更新は低調だったが、内部的には、ドメイン名を変更したり、お名前サーバー側でマシンの入れ替えがあったりでほどほどの変化はあった年であった。

 ウェブマスタ個人のネット活動はここのところYouTubeのチャンネルが中心となっている。
 1年ほど続けてみて思うのは、動画制作はあくまで趣味でやっているはずなのだけど、YouTubeはそれを超えてプロのように金も手間もかかる方向へ誘導し、悪く言えば他人をタダ働きさせるのに最適化されたシステムになっているということである。
 車載動画というジャンルはドライブのついでに撮っているから簡単に撮れる……と思われがちだが、そうでもない。
 まず車載動画を車載動画として当たり前のクォリティで撮るだけでそこそこの技術が必要である。これは車載動画というものを手あたり次第に見てみればすぐにわかることで、画質悪い画角悪い映り込み激しい真っ暗で何も見えないなどなど、ふつうの車載動画と呼べるレベルに達してない動画がたくさんある。何も気にしないで撮ればそうなるのである。
 ちなみにガラスへの映り込みという問題はカメラを車内に設置すると必ず起こる問題で、筆者も車内設置派なので相当悩まされている。今のところ、画質重視の車載動画YouTuberの間では車外に設置するのが主流だが、直結電源供給が難しい、転落のリスクがあるなどそれはそれで問題がある。
 また撮影のときはドライブのついでということはまずない。それなりに面白そうなところを探して撮影のためにわざわざ出かけているのである。敢えて言うなら撮影のついでにドライブしている感覚である。そしてこれがカネも時間もかかる。車載というジャンルの場合やはり高速代燃料代が動画一本あたり数千~1万円程度はかかっている。しかし動画から一銭も収益は上がらない。仮に収益対象のチャンネルに育ったとしても、売上額は(再生回数×0.01)円くらいといわれており、1万再生されて100円である。高速代はもちろん燃料代にもならない。
 となるとなんだかバカバカしいようだが、YouTubeは再生回数や評価数といった数字がダイレクトに出るシステムで、大体は悲惨な数字しか出ないがたまに当たりが出て数字が伸びることがある。これはYouTubeが意図的にやっているのか知らないが、こういうのがあるからなかなかやめられない。
 また、以上のような事情を前提とすれば、YouTubeの動画というのは動画主が苦労して作った動画を視聴者に見せてあげている……ということになるはずなのだが、実際には立場が逆みたいになっており、ちょっと難があるというと平気で低評価なんて付けてくる視聴者もいる。こういった数字を通じて制作者が視聴者にコントロールされるような形になっている。こうなると、金ももらってないのにやっているのはなんだか仕事みたいなのである。そしてそのコントロールは、さらにカネも時間もかかるような方向を向いている。
 これは作品を作るという分野の趣味では多かれ少なかれ存在する問題と思われるが、YouTubeはそういうところを煽るシステムとしての側面がある。

 以上から、もしYouTubeの動画制作をこれからやるという人にアドバイスするとするなら、動画はあくまで趣味であると自覚し、それに掛ける予算と時間を趣味として妥当な範囲にコントロールすることである。月1万円くらいの予算でやりくりしてやっている分には、それなりに面白い趣味といってもいい。そこを踏み外さないことである。

tec.jpn.ph

 ieServer.netのサービスを利用していたtec.jpn.phは、jpn.phドメイン自体が失効しているようで、アクセスできなくなっている(ドメイン業者の設定した広告が表示される)。管理者である@agoraincさんのTwitterでの活動も昨年から見られなくなっており、少々心配な状況だが、いずれにせよtec.jpn.phでのアクセスが復活する可能性は低いように思われる。
 Twitterで検索すると、myDNS.jpあたりに移行した人が多いようだ。サイトがUSにあるらしいのが応答速度の点でちょっと気にはなるが、こちらも無料のサービスである。やはり個人運営らしい。

ns.mydns.jp [2604:180:f4::28b]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
2604:180:f4::28b からの応答: 時間 =116ms
2604:180:f4::28b からの応答: 時間 =109ms
2604:180:f4::28b からの応答: 時間 =109ms
2604:180:f4::28b からの応答: 時間 =109ms

2604:180:f4::28b の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
最小 = 109ms、最大 = 116ms、平均 = 110ms

 RTTは国内の10倍くらいあるようである。とはいえ、趣味の範囲なら実用性に問題はないだろう。

GoPro Hero9 Black

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 さて近況だが、最近GoPro Hero9 Blackを購入して、車載動画を撮ってみている。酷道・険道を中心に撮ろうと思ってはいるが、YouTubeではもはや掘りつくされた鉱脈というところもあり、有名どころの道は今更感が強い。とりあえず行止まりの道に目を付けたが、需要があるかは謎。
 GoProはアクションカムとして近年世界的に有名になったブランドで、GoPro Hero9 Blackはその今年……いや去年出た最新機種である。旧モデルのGoPro Hero8と比べると、5K動画が撮れるようになったのがウリらしい。GoProを選んだのは、車載撮影用に車のガラスに簡単に取り付けられるようだったからである。サクションカップ(要は吸盤)のマウントを使用するとかなりガッチリとフロントガラスに貼り付けることができる。
 いくつか撮ってみての感想だが、まず取り付けについては上述の通り問題なかった。ただし、吸盤の取り付け面が少しでも曲面になっているとすぐ剥がれるので要注意。また、アクションカムの特徴である手振れ補正とGoPro Hero9から搭載の水平維持補正機能もなかなか強力で、車載動画では必ずしも必須ではないかもしれないが、見た目がスムーズで悪くない。水平維持は、カメラの取り付け角度がややいい加減でも補正してくれるのが便利である。
 一方、カメラの画質については今一つといったところ。補正を効かせるから悪くなっているのもあるとは思うが、とにかくせっかく4Kで撮っても画質面であまり感動がない。また、暗いところではノイズが乗りやすい。これは多くのYouTuberのレビューでも指摘されている。さらに、ソフトウェアの品質が全体的によくなく、度々問題に遭遇する。
 概して、まだまだベンチャー企業の製品の域を出ない。最近、iPhoneの付属カメラの質が相当高くなってきており、YouTubeの比較動画などを見ていると、GoProを脅かす可能性は十分にある。ただ、どこにでも取り付けて撮影するというのは、iPhoneには無理だろう。

 YouTubeに動画をアップロードするというのも初めてに近い経験だが、いろいろ勉強になる。とにかくYouTubeにただ上げると相当画質が悪くなるのには参った。上述のように4Kで撮っても本来大してきれいには撮れないのだが、それでもYouTubeに上げるなら4Kがマストのようである。森の中のようなシーンでは圧縮が掛かりづらく、なかなか満足な画質にはならない。
 そもそもクルマのガラスが思った以上に汚いということもある。せっせと拭いたつもりでも後で見ると汚れている。
 YouTubeの収益化は登録者数1000人以上が条件だそうである。一般人にはとんでもない数である。

OCN

 筆者が自宅で使用しているISPはOCNである。昔このサーバーを固定IPアドレスで自宅に置いていたときは別のISPを利用していたが、お名前サーバーに引っ越した時に切り替えた。
 OCNの最大のウリは、ネットワークエンジニア憧れの(?)tier 1ネットワークだという点だろう。OCN曰くアジア唯一だそうである。tier 1ということは、どこからもトランジットを買う必要がないということだから、その他のISPのように上流とのトランジットの費用をケチってボトルネックを作る心配がない。
 ただ考えてみると、このことにどの程度の価値があるかには微妙なところがある。
 まず国内での通信についてみると、大抵のISPはIXに繋ぎこんでピアリングしているはずなので、よほど零細のISPやDCとのトラフィックでない限り、トランジット回線は経由しないはずである。
 一方、海を跨いだ国際通信については、KDDIなど余程の大手以外はトランジットか、外注のリモートピアリングに頼るしかないはずなので、自前でケーブルを持っているtier 1たるNTTが有利なはずである。
 ……がしかし、実は、海を跨いだ通信というのは想像以上に少ないのである。Google、YouTube、Twitter、Amazonといった著名外資系サイトはもちろん、直接にはあまり日本を意識していなさそうなサイトでも、大手のサイトであれば大抵、CDNを利用しているため、海外サイトに繋いでいるようで実際の接続先は国内ということが多い。
 例えば、筆者の自宅からYouTube.comへの経路は次のようである(tracertの6ホップ目以降。以下同じ)。

6 6 ms 5 ms 5 ms 2001:380:0:25e8::2
7 6 ms 6 ms 6 ms 2001:4860:0:1000::1
8 6 ms 6 ms 6 ms 2001:4860:0:1::199f
9 7 ms 7 ms 7 ms nrt12s02-in-x0e.1e100.net [2404:6800:4004:801::200e]

 6ホップ目からなのでこれだとわからないのだが、5ホップ目までNTT外のアドレスは(宅内のルータを除いて)なく、 2400:4000::/22のNTT Communicationsのアドレスを持ったルータを経由している。以下の例でも同様。
 2001:380::/32と2001:218::/32はNTTで、2001:4860::/32と2404:6800::/32はGoogleである。nrt12とあるのは、おそらく多摩市唐木田にあるKDDIのデータセンターで、そうだとするとどうやらパケットは東京都から外に出ていない。

 cnn.comへの経路は次の通り。

6 5 ms 5 ms 5 ms 2001:380:a110:5::1
7 6 ms 5 ms 6 ms ae-6.r03.tokyjp05.jp.bb.gin.ntt.net [2001:218:2000:5000::841]
8 5 ms 19 ms 23 ms ae-4.r30.tokyjp05.jp.bb.gin.ntt.net [2001:218:0:2000::11a]
9 6 ms 6 ms 6 ms ae-2.r01.tokyjp08.jp.bb.gin.ntt.net [2001:218:0:2000::2db]
10 6 ms 6 ms 6 ms 2001:218:2000:5000::40a
11 6 ms 6 ms 6 ms 2a04:4e42:1a::323

 2a04:4e42:1a::323はcnn.comである。直接所在地を示すホスト名などは表示されていないが、NTTの東京にあるルータと一つ隔てているのみで、RTTもほとんど変わらないことから、国内(おそらく都内)のサーバーに接続しているものとみられる。

 www.whitehouse.gov

6 5 ms 5 ms 5 ms 2001:380:a110:5::1
7 5 ms 5 ms 5 ms 2001:380:a110:6::2
8 5 ms 5 ms 6 ms 2001:380:0:21cc::2
9 5 ms 6 ms 5 ms g2600-140b-8800-018d-0000-0000-0000-0fc4.deploy.static.akamaitechnologies.com [2600:140b:8800:18d::fc4]

 アメリカを代表するこのサイトもAkamaiの国内(おそらく都内)サーバーにつながる。

 Google Mapsでアメリカを表示させて適当に見つけたWebサイト(ソルトレーク市のコンベンションセンター)への経路。

6 10 ms 20 ms 16 ms ae-3.r31.tokyjp05.jp.bb.gin.ntt.net [129.250.3.29]
7 8 ms 8 ms 8 ms ae-3.r01.tokyjp08.jp.bb.gin.ntt.net [129.250.6.133]
8 11 ms 7 ms 8 ms ae-0.edgecast-networks.tokyjp08.jp.bb.gin.ntt.net [61.213.160.214]
9 10 ms 8 ms 8 ms ae-66.core1.tkb.edgecastcdn.net [152.195.113.131]
10 7 ms 7 ms 7 ms 152.195.37.65

 こんなところまで国内にミラーがある。CDNを利用しているためである。GeoLocationだとアメリカと出るが、そうならこんなRTTのわけはない。

 アメリカは望み薄なのでヨーロッパで、ドイツのミュンヘン中央駅Webサイト(ドイツ国鉄)のサーバーへの経路。

6 10 ms 7 ms 7 ms ae-3.r31.tokyjp05.jp.bb.gin.ntt.net [129.250.3.29]
7 127 ms 123 ms * ae-4.r23.lsanca07.us.bb.gin.ntt.net [129.250.3.193]
8 121 ms 118 ms 118 ms ae-2.r00.lsanca07.us.bb.gin.ntt.net [129.250.3.238]
9 111 ms * 110 ms be3025.ccr41.lax04.atlas.cogentco.com [154.54.9.29]
10 124 ms 123 ms 123 ms be3271.ccr41.lax01.atlas.cogentco.com [154.54.42.101]
11 134 ms * 131 ms be2931.ccr31.phx01.atlas.cogentco.com [154.54.44.85]
12 145 ms 143 ms 143 ms be2929.ccr21.elp01.atlas.cogentco.com [154.54.42.66]
13 * 158 ms 158 ms be2927.ccr41.iah01.atlas.cogentco.com [154.54.29.221]
14 172 ms * 170 ms be2687.ccr41.atl01.atlas.cogentco.com [154.54.28.69]
15 185 ms 182 ms * be2112.ccr41.dca01.atlas.cogentco.com [154.54.7.157]
16 169 ms 167 ms * be2806.ccr41.jfk02.atlas.cogentco.com [154.54.40.105]
17 253 ms * 251 ms be2317.ccr41.lon13.atlas.cogentco.com [154.54.30.186]
18 263 ms * 262 ms be12194.ccr41.ams03.atlas.cogentco.com [154.54.56.94]
19 277 ms * 276 ms be2815.ccr41.ham01.atlas.cogentco.com [154.54.38.206]
20 278 ms * 275 ms 149.6.142.74
21 262 ms * 261 ms 62.214.38.53
22 262 ms * 261 ms 213.182.150.202
23 * * * 要求がタイムアウトしました。
24 * * * 要求がタイムアウトしました。
25 * * * 要求がタイムアウトしました。
26 * * * 要求がタイムアウトしました。
27 * * * 要求がタイムアウトしました。
28 251 ms * 251 ms 81.200.196.44

 やっとそれらしい経路になった。ロスのIXでピアリング先のCogentのネットワークに入り、アメリカ大陸を横断したあと、大西洋を渡っているようだ。Cogentはヨーロッパのtier 1。サーバーがCogent配下のネットワークに置いてあるのだろう。ちなみに、NTTは東京からあっさり太平洋を渡っているのに対し、Cogentは細かく刻んでいてホップ数が多いのが興味深い。
 ここでも、カットしてあって申し訳ないのだが、5ホップ目までの間もNTTの外に出ていない。tier 1でないISPだと、そのISPのルータがtier 1(ここでいうNTT)のルータの手前に入り、そことtier 1との間がボトルネックになることがある。そういう心配がないのがtier 1のメリットということになる。
 しかしとにかく、海外サーバーにつながるサイトというのは、探しだすのが大変なほどに少ない。

 OCNは、アクセス回線にフレッツ網を利用するISPの中では、シェアがトップだそうだが、料金で云うとやや高い方である。価格コムの価格表によると、最安のプロバイダと比較して月額費用が700円ほど高い。それに見合うだけの価値があるか、ここまでの実験結果を見ると微妙である。昔は、ここまでCDNだらけではなかったのだが……。
 ただ、アメリカ以外の海外については、大手サイト以外にはまだそれほどCDNが普及していないようなので、接続先次第ではある。また、海外とWeb会議したいといった用途では、CDNは無力である。
 なお、ここまで区別していなかったが、厳密に云うと、tier 1なのはNTT communicationsというよりはNTT Ltd(NTTグループ)である。そういう意味では、ぷららでも同じなのかも。

ドメイン変更

当サイトは永らくieserver.netさんの動的DNSサービスを利用してtec.jpn.phとして運用してきましたが、jpn.phドメインのDNSサーバーの運用状況が不安定となっているようなので、tec-jpn.netに移行しました。tec.jpn.phでアクセスしたときは転送されるはずですが、jpn.phが不安定なときはそうならない可能性がありますので、ブックマークの修正をお願いいたします。

コードレスアイロン

 筆者は物持ちのいい方で、アイロンは東芝のTA-601Sという1980年代製の骨董品を使い続けていたのだが、先日ついに電源ケーブルが断線して火花が散るようになってしまった。ケーブルだけ取り換えればまだ使うこともできたけれど、まあさすがに買い替えることにした。
 購入したのは同じく東芝のTA-FLW910である。TA-601Sからの30年以上の時の力は大きく、まるで別物のように進歩していたのだが、特に大きな違いと思われるのが、本体に電源ケーブルの付かないコードレス型になっていることである。製品には台座が付属しており、本体をそこにセットしておいてある間、給電される。
 ここでポイントになるのが、コードレスだからといって充電式ではないということである。つまり、加熱されるのは台座に置いてある間だけ。いわゆる蓄熱式であり、アイロンを掛けている間は余熱で熱くなっているだけである。実際にアイロンを掛けてみるとわかるが、アイロンをずっと服に押し当てているということはほとんどなく、アイロンをかけている服をひっくり返したりずらしたりで何かとアイロンから手を離すことが多い。そのたびに台座に戻せば加熱し直せるので、余熱だけでも充分実用になるようである。この発想には感心した。とはいえ、大昔のアイロンは火鉢で加熱して使っていたとのことであり、先祖返りの発想とも云える。
 コードレスアイロンの給電中の最大消費電力は、多くの機種で1400~1200W(一部低価格品は1000W)で大差なく、エネルギー保存の法則により、設定温度に達するまでの時間はほぼ蓄熱量で決まる。つまり、冷めにくいように蓄熱量を大きく設定している機種は温度が上がるのに時間がかかる。温度がすばやく上がる機種はすぐ冷める。一般的な傾向としては、高級機種ほど蓄熱量の設定が大きくなっている。しかしそういうものでも、設定温度に達するのに2分もかからない。
 また昔のTAS-601Sと比べるとTA-FLW910はかなり軽く、1.1kg程度となっているが、これでも今時のアイロンとしては重たい方のようである。シワを伸ばすならやはりある程度の重さは必要である。

 さて、ここからが本題なのだが、Googleで「コードレスアイロン」で検索して出てくる家電系の製品紹介サイトの記事は、質が低いものが多い。そもそもコードレスアイロンが充電式だと勘違いして書かれているものが多いし、立ち上がりが早いと冷めやすいこともわかっていない。また、ハンガーに掛けたまましわ取りする衣類スチーマーと、あくまでアイロンの一種であるスチームアイロンを一緒くたにしているものもある。スチームの噴出の勢いがいいから高性能みたいなことを書いているサイトもあるが、スチームアイロンでそんな使い方をするのは例外的ではないだろうか。重いし。
 要はアフィリエイト目当てでよく知らないものを書き散らしているように見える。筆者にもまだ何回かの実機の使用経験と1日ネットで調べた程度の知識しかないのに、これらのサイトはその知識すら抑えずに記事を書いているのだろうか。あまりにもあてにならない。

2020年

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
 いやはや去年は新年のあいさつしか更新がなかった。そもそも去年は鑑賞した映画ゼロ、ドラマもゼロ、ゲームもゼロ、マンガ・小説もほぼゼロ。なにもネタがない。
 新海誠作品くらいは見ればよかったかも知れないが……近頃は映画館に時間に合わせて行くというだけでどうにも敷居が高い。
 何か動画サービスにでも加入した方がよさそうだ。

2019年

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
 ということくらいしか書くことがなくなると……と以前書いたが、まあなんとか閉鎖は免れているもののの、更新のネタが不足しているのは相変わらずである。昨年は時かけの放映があったのでまだましであった。
 最近はまったく映画も観ていない。一応、Amazon Primeには入っているので最低限のものはそちらで観られるのだが、どうもその気がおきない。その代わりYouTubeとAmazon Musicはよく利用している。
 昨今のトピックスとしては、このページのドメインjpn.phを個人で無償でホストして頂いている@agoraincさんが失業され運営がピンチに陥っているという話がある。ひょっとするとドメイン名を変更しなければならなくなるかも知れない。

 仕事面では、最近Web方面から離れ、C++プログラマとしてゴミコードのお守りをさせられており、どうも充実しているとは言えない状況である。ダメな会社ってこういう風なんだぁというのはずいぶんよく勉強できたが、もうそろそろそれも充分かなというところ。ただ最近のC++言語は昔とは大変貌を遂げており、いろいろ尖っていてある種の面白さがあるので、その辺りが活用できる会社はないものかと思っている。でもGoogleもMozillaもC++のフル機能使わないんだよねえ、Googleなんて例外すら使うなということになってるし。
 最近ぼちぼちRustの勉強もしていて、これはC++プログラマがこうだったらいいのにと思うような所を改善したバージョンのC++、という感じの言語である。データの所有権を型システムに組み込んでいちいちチェックするというのがウリだが、ぱっと見なんかすごく面倒そう。なんしてもこの言語を実際に使う場面というのが、Firefoxの開発以外にあまり思いつかない。WebAssemblyに対応しているとの話ではあるが、わざわざRustで書くほどの大量コードをブラウザで走らせるようになるんだろうか。なんか遅そう。