細田守」カテゴリーアーカイブ

金曜ロードショー

 2015年の放映のときに書いたのと今回も感想は同じ、とにかく女子のセリフがいい。また、「ロレインから見たバックトゥザフューチャー」は、改めて我ながら悪くない洞察であった。時計台、というかからくり時計がモチーフになってるのもこれだろう。
 データ放送のクイズは結構な難問ぞろい。とはいえもちろん、答えが出てから解答できるので、解答しないまま時間が過ぎてしまうことさえなければ得点すること自体は難しくなかった。
 本編については、今回もノーカット放送ではなく、ちょこちょことつままれてはいたようである。例によってエンドロールもほぼカットであった。
追記: 視聴率は10.1%とほどほどの数字であった。2007年は12.2%、2008年10.0%(以上フジテレビ時代)、2009年7.8%(ここから日テレ)、前回は13.4%。

 残念ながら当サイトへのアクセスは大幅ダウン、最高同時アクセス数は300足らずであった。まあ更新してないからね。

真琴&千昭

 さすが総作監。まごうかたなき真琴と千昭ですな。

ナイスの日

 今年は『未来のミライ』が公開される細田守イヤーとあって、細田守関係のプロモーションが盛んにおこなわれている年となっているようだ。それに伴い、『時をかける少女』に関するプロモーションも若干行われている模様。特設サイトはいつできたのか公式サイトなのか詳細は何もわからないが、最近公式に作られたとすれば、10年以上経過した作品としては異例のプッシュと云えよう。でもなんで表示されている日付が4月13日なのか? と思ったら、これは新作のカウントダウンのようだ。でも封切の日とは少し日が合わないな。(追記: 金曜ロードショーの連動企画であった)
 また、7/20に金曜ロードショーで放映されるという話である。またも7/13の放映は実現せず。
 時かけを含めてAaMoで展示会をやるらしいというので、久しぶりにちょっと出かけてみてもいいかなと思わないでもないが、近年の細田守のイベントは込み過ぎだからなあ。これは細田守イヤーのたびに言っている気がする。でも有料の展示会だし、新作を観ないで行っても意味がないかもしれない。

 筆者自身は新作については信頼できる批評が出てきてから見に行くかどうか決めようと思っている。元々、映画を封切と同時に見に行くような人間ではないのだが。時かけも封切のときは観ていない。
 それにしても、時かけの頃とはだいぶスタッフも変わったものである。主だったところで時かけから変わっていないのは監督以外には作画監督とプロデューサーくらいではないか。当然キャストは全然違うし、果たして同系統の作品と見なしていいものか。
 今も個人的にTwitterでフォローしている公式ブログの中の人も、最近細田守に関連する仕事はあまりしていないようである。元々時かけの公式ガイドブックのライターの一人だった人である。

ナイスの日

 一応時かけの更新は終了しているのだが、ここ最近サイトの更新自体途絶えているので、生存証明の意味で記しておく。
 例によって過ぎてから気づくナイスの日。

 今年の金曜ロードショーはサマーウォーズとのこと。また、今日の夜にスタジオ地図がなにやらネットで生ライブをしていたらしい。

『君の名は。』(2016)

 立川シネマシティ極上音響上映にて鑑賞。

  • 今頃になってやっと鑑賞。事前に想像していたよりもずっと新海誠らしい作品だったが、旧『君の名は』と『転校生』と『ひぐらしのなく頃に』とアニメ版『時をかける少女』と『サマーウォーズ』と『秒速5センチメートル』を足して8くらいで割った感じ。どうも若干薄味である。セカイ系の旗手とされた新海誠の強みも弱みも昔と変わっていない。恋愛描写は深みがあるがそれ以外がどうも今一つ。ただそれでも、とにかくヒロインがそれなりに魅力的に描けているから、まずは成功したほうだろう。
  • これだけ売上が上がった原因は何か。おそらく、ロマン(娯楽)要素として、男女が入れ替わる話だというのがキャッチーだったのと、『転校生』あたりがそろそろ若者になじみが薄くなってきていて、ネタとしての新鮮さが戻ってきたというあたりがまずあるのではないか。そしてまた、こういう恋愛ものの場合、男子からみた女子の理想像だけを描くと男子のみの客層しか狙えず、女子からみた男子の理想象だけを描くと女子のみしか狙えないわけで、ヒットを狙うならこの両方を描かないといけないが、この作品ではそういう二兎を追う戦略がうまくいった結果、男女ともに楽しめる恋愛ものということでデートムービーとして見られるようになったのではないか。この辺り、アニメ版の『時をかける少女』と共通するところがある(それにしても、奥寺先輩という名前は偶然だろうか(時をかける少女の脚本担当は奥寺佐渡子))。『秒速5センチメートル』の頃はお世辞にもデート向きとは言えない作風だったが、今後はデートムービー監督という方向で行くのだろうか。また、創作態度という面では、近時の新海誠がオリジナリティにはあまり拘らず過去の諸作品の成果を取入れて作品づくりをするという方向に行ったのも、その分薄味にはなったもののまずまず成功したようである。この辺り、オリジナル志向を強めた結果伸び悩み傾向のある細田守と明暗を分けた感がある。
  • シナリオ面についていくつか簡単に難点を指摘する。まず瀧が救おうとしているのは三葉なのか村全体なのかが曖昧である。村全体だというなら動機が弱い。三葉だけだというなら下手をすると話が矮小化し、瀧の行為の立派さが少なくなってしまう。そのことと関連するが、この話には過去の新海作品にあったような罪悪感とそこからの解放(カタルシス)という要素がない。もともと新海誠の作品では、愛情に応えられない俺はダメだというウジウジとした罪悪感が作品に満ち満ちていたのであるが、まあデートムービーとしてはそこまでは難しいにしても、せめて、瀧の過失のせいで村が全滅したということになっていれば、その後の行動にも説得力が出た。また、「忘却とは忘れ去ることなり」がキャッチフレーズだった旧『君の名は』からの影響とは思うが、名前を忘れるとか忘れないとかという話と後半中心になるパニックムービー要素との関連が薄く、なんだかとってつけた風である。概して、恋愛ものとパニックものの要素があまりかみあっていない印象であった。

70点/100点満点

ナイスの日

 日本記念日協会から登録が消えている模様。5年ごとに継続の確認があり、登録者の活動実績がないと消滅となるらしい。
 それにしてもこのサイト、日付に対してURLがつかない。意味もなくダイアログボックスも出るし。

時かけカフェ

 渋谷パルコで期間限定で営業している時をかける少女カフェに行ってきた。細田守関連のイベントは込み過ぎるので基本的に敬遠しているのだが、今年で10周年ということだし、吉祥寺でやってた頃は結構すいてたしまあいいかなと思って試しに行ってみた次第。
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 しかしやはり7月13日というのがよくなかったのか、平日にも関わらず2.5時間待ちという有様。整理券の配布もしていないようで、とても付き合いきれぬ。物販コーナーでプリンだけ買ってきた。このプリンは高いけど味は濃厚でモロゾフのより旨いと思う。中身は命(みこと)プリンという名前で新御徒町で売られているものらしい。
 並んでいたのは20代くらいの女子が多かった。筆者がメインターゲット層からずいぶんズレてることを自覚。

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 入口付近にあった撮影スポット。ノートの束が欲しいところ。

 15・16日には上野の東博でまた上映会をやるみたいだけれど、この調子だとちょっと行く気はしない。

 22日の金曜ロードショーは『バケモノの子』TV初放映との由。

『僕だけがいない街』(第1~4話)(TVアニメ)

 ニコニコ生放送(タイムシフト)にて鑑賞。

  • 主人公の藤沼悟は、アルバイトをしながらマンガ家を目指す冴えない29才の青年だが、一つだけ特殊能力を持っていた。それは「リバイバル」というタイムリープ能力で、周囲の人間に何か悪いことが起こると、勝手に数分程度時間が戻るというものだった。藤沼はそれを利用して何度も人助けをしてきたが、自分にとってはどちらかといえば損になることの方が多かった。そんなある日、ひょんなことから故郷の北海道から出てきて藤沼のアパートに住み込んでいた彼の母佐知子が、何者かに刺殺されるという事件が起こる。するとリバイバル能力が発動し、気づくと藤沼は小学生時代に戻っていた。時は昭和63年2月、所は北海道。藤沼は戸惑いながらも小学5年生としての生活を始める。ところで記憶によると、この年の3月にはこの地区で誘拐事件が発生し、同級生の雛月加代と杉田広美が誘拐後殺害されるのであった。加代は藤沼がひそかに思いを寄せていた女子で、事件後、彼女を救うことができなかったことを藤沼は深く後悔した。またその犯人として以前より小学生の藤沼の遊び相手をしてくれていた近所の青年「ユウキさん」が逮捕され、後に彼は死刑判決を受けることになるのだが、藤沼には彼が真犯人とは思えなかった。それを思い出した藤沼は、誘拐事件の発生を防ぐため、親から虐待を受けていた加代を救うことで彼女と親しくなり、事件の発生日には彼女を誘拐場所である近所の公園から遠ざけておくようにすることに成功する。
     気になるのは、リバイバルでこの時代に飛ばされたところからすると、誘拐事件と母の殺害に何か関係があるのかということである。果たして、ここからどうにかして佐知子の殺害を防ぐことはできるのか。そして差し当たり、藤沼は加代の誘拐を防ぐことができるのか。
  • 『ヤングエース』連載中のマンガが原作のノイタミナ枠アニメ。普段TVアニメは見ないのだが、『時をかける少女』の助監督の伊藤智彦氏が監督、同作「公式ブログの中の人」が原作協力(って何?)で、また世評も上々とのことで、珍しく鑑賞してみた次第。そして話のジャンルはまたもタイムリープものである。演出はやはり細田守の影響が強い。ノイタミナ枠だし、原作は青年誌のマンガだから、話も演出も、一応大人の鑑賞に堪えるものにはなっていると思う。
  • この話についてロマン(娯楽)要素の面からいうと、青年誌のマンガということもあって、この4話までの範囲で云えば、「小学生時代に戻って初恋のあの子とやり直したい」という願望を実現する、というような話になっている。なんとなくギャルゲーっぽい展開ではあるのだが、加代が親から虐待を受けていたことを奇貨として(?)、加代の信頼を得ていく過程が丁寧に描かれていて、その点はそれなりによく出来ていると思う。
  • ただ、概して話がダレがちである。これはサスペンスの作り方がいまいちだからで、その原因はほぼ犯人側の情報を伏せすぎているということに尽きる。サスペンスでは、犯人の身元を伏せるにしても、語り手ないしその仲間が狙われていて喫緊の脅威(パトス)の下にあるということは早い段階で明確に示さねばならぬ。そしてその後の主人公の行為は、何をするにしても、この脅威を防ぐことに関連していなければならない。ここから話が外れたとたんに観客は退屈を始める。
  • また、主人公の動機が強い倫理的信念に基づいていないのも気になる。どちらかといえば主人公が事件を防ごうとしているのは母親や恋人への愛情からだが、それは自分の都合に属する動機である。それでも殺人という非道な行為を防ぐのは矯正的正義にかなうといいたいところだが、そういえるのはその具体的ケースにおける殺人が正しくない行為であった場合に限る。前述したこととも関係するけれども、犯人の動機が明らかでないので、今回の殺人が正しくないのかどうかは現時点でなんとも言えないのである。一般論として、ここまでの展開における主人公のように、単に社会規範に忠実だというのは、社会に対するローヤリティの問題であって、その行為は立派というよりなんだか小市民的に見えるのである。信念に従って行動してはじめてその行為は倫理的に立派な行為となる。
     こういう状態で主人公の行為が成功した場合、観客は、脅威が取り除かれてほっとするには違いないが、主人公の行為をほめたたえようという気にはあまりならないのである。すべてのドラマのテーマは、究極的には誰のどの行為を褒め、誰のどの行為を弾劾するかなのであって、これが明らかにならないと、いつまでたっても話が終わらない。
     『時をかける少女』の成功の一因は、それが恋愛そのものというより、恋愛における倫理をテーマとしたからである。

Dパートのあらすじ

 時かけブログ記事公開終了のときにリンクを一緒に公開終了してしまっていましたが、ここにあります。

 ちなみに今回のTV放映の影響で、当サイトのGoogle Analyticsでのリアルタイムアクティブユーザー数が、放送終了直後時点で4000を超えました。やはりTVという媒体の瞬発力は未だに恐るべきものがあります。放送開始前や開始直後あたりはあらすじへのアクセスが多く、放送後は問答集のDパートへのアクセスが多かったようです。
 とはいうものの、以前の時かけTV放送のときと比べても桁違いに多いんですよねえ。何が原因なのか……。以前と比べるとスマホ系トラフィックの割合がはるかに増えているのが目を惹く違いとしてあるのですが、ひょっとしてスマホの普及でここ1~2年でWWWのトラフィック自体が大幅に伸びたのでしょうか? しかしそれなら普段のアクセスも大幅に伸びていないとおかしいがそんなことはないですしね。細田守人気が伸びたにしても、例えばおおかみこどものときと比べて桁違いに伸びるというのも変だし……

追記: 今回の放送の視聴率は13.4%だったそうで、2007年の12.2%、2008年の10.0%(以上フジテレビ時代)、2009年の7.8%(ここから日テレ)と比べてかなり高い数字でした。

 いずれにせよ、サーバー側で動いているnginxはこのトラフィックを楽々捌いてくれていました。さすが。

 実に久しぶりに観ましたが、やっぱり脚本の奥寺氏が女性ということで、女子のセリフ回しや、女子から見たある種の男子の理想像がよく描けてる作品だと感じました。また、「女子が好きになる男子とは」というテーマ設定とその答えは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)からの影響が濃いですね。演出だけでなく脚本面でもかなり影響されてたというのに今更気づきました。ロレインの側から見たバック・トゥ・ザ・フューチャーみたいなもんですね。
 今日久しぶりに目白の分かれ道の様子を見に行ってきましたが、ツタが絡まって少し感じが変わっていたものの、大体元のままでした。それと富士見坂に手すりが付き、また建物がいくつか建て替えられてました。

Googleのrefererが変更?

 7月15日頃から、Googleのhttpsサイトの検索結果から飛んでくるときのreferer文字列が、それまでの”https://www.google.co.jp/”から”https://www.google.co.jp”に変更になった模様。Google側の仕様変更か、ブラウザ側かは不明。
 これまでホスト名以降にスラッシュを一つも含まないrefererを送ってくるのはSPAM用のbot以外になかったため、当サイトではそういうアクセスを弾く設定にしていた。このため、しばらくGoogleから当サイトにアクセス不可能な状態になっていた。

 時かけのTV放送前に気づいてよかった…

 なお、最近時かけ関係は更新していないけれど、細田守のトリロジーBD Boxだけ商品ページに追加。